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季節と味覚について

朝夕がめっきり涼しくなってまいりました。
秋も深まり、空気も澄んで精神がピリっとする季節になりました。

先週の10月5日に以前から予約していた栗を、宝珠山のJA朝倉集荷センターまで取りに行ってきました。
ところが驚くことになんと1キロの栗も出荷されていなかったのです。
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ここ30年来初めてのことです。今年の春先の天候が悪かったために、極端な不作になったものと思われます。以前は福岡県内に栗の集荷施設は、田川郡赤村と宝珠山村の2か所でしたが、赤村の栗栽培は寄生昆虫のクリタマバエが大量発生し、壊滅的打撃をうけて出荷できる量が取れなくなった経緯があるのです。

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クリはゆでて、かたい皮と渋皮を1個1個丁寧に剥き、丸ごと口に放り込んで食べるのが、一番の楽しみでした。また、栗ご飯の味も格別で、あの香りをかぐと食欲がそそられます。毎年20キロ購入して、知り合いに配ったり、自分で食べたりと、秋の味覚を楽しんできましたが、今年は残念ながらかなわぬことになりました。

秋の味覚のもう1つは「ヒシの実」です。「ヒシの実ってなんだ?」とお思いの方に、お尋ねします。小学生のころに「ヒシ形」という形を習いませんでしたか。ご存知ですよね。そうです。あの「ヒシ」の形が、ヒシという植物の葉の形に似ているためにつけられた名前なのです。

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昔は、日本全国の池・沼・堤などに自然に自生していた植物でした。ですから、「ヒシ形」といっても多くの人がすぐに分かる形だったのです。

現在は福岡県の南部の三潴・大川地区と、佐賀県の一部で採れるようです。この時期にはよくテレビにも収穫の様子が出てきます。先週もどこかのテレビ局が放映していました。

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実は、田んぼの掘割のクリークに自生する水草の実なのですが、ゆでると黒く見えて気持ち悪がられるようです。しかし、真ん中から2つに割ってさらに半分に割って、半透明の中身を取り出して食べます。トウモロコシとクリの味を足して2で割ったような味がします。

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小さい頃に、大和町から、リヤカーを引いて売りにきていた人から買っておやつとして食べるのが、子供心に本当に楽しみでした。ノスタルジックな思い出と味が、この時期どうしても「ヒシの実」を買いたくなってしまいます。

実は北海道の松前藩とアイヌの人の交易を調べてみると、シャケやくまの毛皮などと交換していたものに
乾燥ヒシの実があったのです。昔から食糧のひとつとして、食べられていたんだなと思いました。

それにヒシは飢饉のときの救荒作物の意味合いがあります。コメが不作のときに蕎麦などと一緒に蓄えられて、飢饉に備えていたものと思われます。

ただ小さい頃の思い出としてだけではなく、私たちの御先祖様たちが生き延びるために食べていたことを思い出しながら味わうようにしたいものです。

クリとヒシは、どうしても生徒さん達に語り伝えたいと思い、毎年購入を続けてしまうのです。      

DTK   上村 洋二
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by asunaro-hinoki | 2015-10-14 17:06