蝉について
2017年 07月 19日
まだあけていませんが、
梅雨が明けたら、
森や林の中からうるさい蝉の鳴き声が
聞こえてくることと思います。
先日の夜、駐輪場のところで生徒さんが、
穴ゼミが歩いているのを見つけたのです。
数年間地中にいた蝉の幼虫が、
成虫になるために地上に出てきて
木に登ろうとしているみたいです。
ふみ殺されるとかわいそうなので、
隣の梅の木にそっとおいてみました。
しばらくじっとしていました。
木の根元の穴の中から出てくるのを待って、
穴ゼミを捕まえて家の蚊帳に泊まらせて、
朝早く羽化するのを眺めたものです。
とにかく虫が嫌いで
1匹でも蠅や蚊が飛んでいようものなら
大騒ぎになります。
しかし、虫は地球上で一番繁栄している
生物群の種類です。
人の生活にも大きくかかわっています。
果物の人工受粉の半分以上は
蜂によるものです。
嫌がらずにしっかり観察したり、
研究をしてみましょう。
蝉の目はいくつあるかご存知でしょうか。
実はほとんどの人が2つと答えます。
残念ながら、複眼が2つと単眼が3つの
合計5つあるのです。
複眼のちょうど真ん中くらいに
きらきらと輝く宝石みたいな単眼があるのです。
この単眼はただ明るさだけを
感知する働きがあるといわれています。
蝉にとどまらず、バッタにも同様に単眼はあります。
蝉はどこで呼吸をしているかわかりますか。
腹部を横から見ると
各節に黒い小さな穴が
開いているのがわかります。
これを「鬼門」と言って呼吸する穴なんです。
昆虫の呼吸器官は
それらがつながっている気管と言われます。
よく聞いている蝉の声はわかっても
体のつくりや仕組みはあまり知られてはいません。
高校入試でも時々
実の周りの生物の観察が出題されますので、
日ごろから、観察をすることが大切なのです。
DTK 上村